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種をまく(レジデントセミナー)

先日5月22日、茨城県立中央病院で行われたレジデントセミナーに出席し、研修医の先生方にお話する機会を頂きました。

30分でコウノメソッドについてのお話と言うのは、正直な話、ハードルが高く感じられました。これまでは診断編・治療編の2時間コースでお話することが多かったので。もう少し時間があれば…。しかし声をかけて下さったのは総合診療科の関義元先生。大学時代から培われた先輩後輩の間柄は、いわばのび太とジャイアンのようなもの(!)逆らえる訳がありません。悩んだ末に、認知症の中でも見落とされやすいレビー小体型とピック病の2疾患に絞り、診療についても一番伝えたいメッセージを強調して、駆け足でお話しました。

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 研修医の先生方は、通常業務を終えた夜8時半から9時という疲れマックスであろう時間帯にも関わらず熱心に聞いて下さいました。終了後には学生さん、研修医の先生、そしてベテランの先生にまでお声をかけて頂き、本当にお話できてよかったと思いました。

 そしてこの話にはまだまだ嬉しいおまけが。今回のレクチャーを受けて、今後は中央病院の総合診療科の先生方と認知症の困った症例について一緒に検討する『The 認知症回診』の話が出ているのです。一人でも多くの研修医の先生に、自分の患者さんがよくなっていく姿を目の当たりにしてもらい、認知症は良くなるものだということを実感してもらえれば…。

 今回関先生には冒頭で「最近白土先生は認知症診療にのめり込んでおり…」とご紹介を頂きました。う~ん、自分自身では、いたってクールに事を進めているつもりですが。石橋を叩かずどんどん渡るおっちょこちょいな自分ですが、今回ばかりは自分の「よく考える前に行動する」習性に感謝。一つ階段を上がる度に新しい世界が見えていくようなワクワクした気持ちを味わっています。

 ゆくゆくは茨城県内のコウノメソッド実践医の数が増え、患者さんが長い距離を移動しなくても近くに相談できる医師がいる状況が望ましいですね。(現状では茨城県では実践医が一人のため、茨城県全域、のみならず最近は実践医のいない福島県からも患者さんが来て下さっているのが実情です。)医師としての自分を育ててくれている茨城県に、何とか恩返しができればと思っています。

関係者の皆々様、貴重な機会を本当にありがとうございました!
by kasama-hospital | 2014-05-29 17:34 | 認知症・介護

今日も張り切って診療中


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