待ち時間に対する取り組み(1)

こんにちは。白土です。朝夕めっきりと寒くなり、かぜが流行り始めていますので皆さんお気をつけ下さい。(私も風邪を引いています…)

 ここ何ヶ月か、つくば大学5年生の医学生実習で試験的に行っている試みがあります。題して‘インタビュー実習’!(←今初めて名づけてみました)

ことの起こりは数ヶ月前。石塚先生が院内の勉強会で、
『各々の地域医療に対する取り組みを、周囲に発信するようにしよう』
とスタッフに呼びかけたところから始まります。そう、日本人は口を動かさずに黙々と働くことを美徳としますが、それでも言葉にしなくては伝わらないことってありますよね。病院として、少しでも病院を改善するために、こんなことを考えてこんな風に努力しているということを、院内だけではなく院外(患者さんや地域の方々)にアピールすることも大切だと思います。発信することで、自分の中でよりモチベーションが上がり、新しいエネルギーや発想が沸いてくることも期待ですます。

スタッフの一員である私も、早速企画書なるものを作ってみました。現実的な提案から突飛な妄想(こちらが多数…)までそれはそれは色々と。その中の数少ない実現可能なアイディアが、‘学生さんコンシェルジェ実習’だったのです。

私たち医療関係者は、職歴が長くなるほど、患者さんの視点を見失いがちです。病院が日常的な‘仕事の場’になってしまい、患者さんがどんな不安を抱えて病院に来ているのか、またどんな所に不都合や不満を抱いているのか、自然に想像することが難しくなってしまうからです。そんな‘慣れ’に染まっていない学生さんだからこそ見えるもの、吸収できるものがあるはず。学生さんに、半日コンシェルジェ(ホテルでお客様の希望をサポートする役割のスタッフ)になってもらい、高齢で足が不自由な方の車椅子を押したり、初診で院内に慣れていない方の案内をしたりという役割を担ってもらえば、外来患者さんの気持ちに近づけるのではないか…と考えたのです。患者さんからしても、外来の奥の方でイスに座って黙々とメモを取っている学生さんよりも、積極的に動き回って自分たちと関わりを持とうとする学生さんに対してより親近感を覚えるのが自然です。患者さんと学生さんが直接話をする機会に恵まれれば、病院の中により一層学生さんをスタッフの一員として温かく迎えようという傾向が強くなることも期待できます。

ただ、学生さんだってつくばから来てうちの病院には不慣れ。いきなりコンシェルジェはちょっと荷が重いかも…まずは患者さんのお話を聞くあたりから始めてみよう、という流れで、インタビュー実習になったのだと思います。いやでもインタビュー実習だって結構大変です。いきなり外来患者さんでごった返す待合ホールに一人放り出され(?)あたりかまわず患者さんに

「ちょっとお話を聞いてもよろしいでしょうか?」

と突撃インタビューを行うのですから、なかなか勇気が要ります。

 ところが、つくば大の学生さん、これを本当に一生懸命やってくれています。提出されたレポートを読みながら私はいつも感心しています。インタビューの項目は最近は学生さんに任せており『うちの病院のいいところ・通っている理由』『改善して欲しいところ』などを聞いてくれることが多いのですが、病院としてかなり重宝しているというのが正直なところ。学生だからと気を許してしまうのか(?)皆さん結構本音を言って下さるんですね。企業が一般モニターなどを通して自社の製品の正直な感想を聞きたがる理由が、実感としてよくわかりました。この結果は、必ずや患者さんにフィードバックしたいと思います。(つづく)
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by kasama-hospital | 2012-10-28 00:33 | 今日の出来事

今日も張り切って診療中


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