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ブログ移転のお知らせ

いつも大変お世話になっております。

昨日は冷たい風がピューピューと吹きつけ、本格的な冬到来という感じでしたね。
かぜも流行り始めていますので、お気をつけ下さい。

さて、この度ブログを移動しました。
笠間の診察室から

お手数ですが今後はこちらにご訪問頂ければありがたいです。
よろしくお願い致します。
                     白土拝
# by kasama-hospital | 2014-12-03 05:08 | 今日の出来事

手洗いをすればするほど○○になる

 先日、院内の職員を対象とした『手洗い実習』(?)が行われました。この実習では、あらかじめ両手に蛍光塗料の入ったクリームを塗りこんだ上で、各自手洗いをします。その手をブラックライトの下にかざすと、クリームが残っている部分が光って洗い残しを教えてくれるというもの。
‘いつも通りに’手を洗うよう指示されましたが、私は普段より懇切丁寧に、しつこくしつこく手を洗いました。いつもの3倍くらいの時間をかけて。これでどうだ!とライトの下に手をかざしたところ…。

 おおむね綺麗で洗い残しがなかったのですが、一か所だけピカ~ッと光る場所がありました。それは…手荒れがひどい部分だったのです。試しにもう一度そこの部分を重点的にこすり洗いをして(傷にしみてものすごく痛かった…)再チャレンジしましたが、やはり完全には落としきれませんでした。
手洗いをすればするほど○○になる_e0320283_19213345.jpg


 この実習の私的教訓。それは「もっとしっかり手洗いしましょう!」ではなく…「手荒れはやっぱりしちゃいかん。」です。手荒れして溝が深くなったり亀裂が入ったりした皮膚は、その凹凸ゆえにどんなに頑張って手洗いしても、きれいに洗うことが出来ません。つまり細菌の絶好の隠れ家になる訳です。

 ここで皮肉なのが「頻ぱんに手洗いをするほど、手荒れしやすい」ということ。石鹸で手を洗うと、皮膚の汚れのみならず皮膚を守る作用がある皮脂(油分)も落としてしまいます。感染予防のためにとせっせと一日何度も手を洗った結果『手洗いをすればするほど清潔になる』どころか『手洗いをすればするほど院内感染源になる』という残念な結果になりかねません。

 実際に手荒れをしている手からは、していない手に比べてMRSA(抗生物質に抵抗力を持つ黄色ブドウ球菌)が多く検出されたという実験結果もあります。『さらば消毒とガーゼ』という本の中では「荒廃した皮膚においては常在菌である表皮ブドウ球菌が棲めない環境になり、より湿潤な状態で棲息する黄色ブドウ球菌が繁殖しやすい状態になるため」と説明されています。

 何とかの一つ覚えのように手洗い消毒!と叫ぶのではなく、どの場面ではすべきでどの場面はスルーした方がよいのか、選択をする必要がありそうですね。同時に、手荒れ対策としてのハンドケアも、感染予防の観点から必須です。ハンドケアについては、また今度。
# by kasama-hospital | 2014-11-27 19:20 | プライマリケア

産休より復帰しました

 大変ご無沙汰しております。白土です。8月下旬に無事女児を出産し、10月24日から通常勤務に復帰しています。産休中のご迷惑をおかけしたことをお詫びすると共に、ご理解と温かいサポートを頂いたすべての方に心からお礼を申し上げます。今後ともどうぞよろしくお願い致します。

 産休明け翌々日、さっそく病院外で大きなお仕事がありました。友部公民館で行われた連合茨城医福労連のフォーラムでの講演です。
産休より復帰しました_e0320283_17152544.jpg

『コウノメソッドの実践から~笠間市立病院の取り組み』と題して認知症の診断や治療の考え方、そして当院でのもの忘れ外来の状況や改善例の紹介など、1時間ほどお話しました。参加者は医療関係と一般の方が半々とのこと。100名を超える参加者を前に少々緊張しましたが、終了後にはコメントや具体的な相談も頂き、本当にやってよかったと思いました。(産休明け直後の微妙な時期であり、体調が予想できなかったためお引き受けするべきか迷ったのです…。)週末にわざわざ足を運んで下さった方、本当にありがとうございました。

 フォーラムでは他の演者の方のお話に笑い、そして感銘を受けました。同じ地域で、それぞれが異なる角度から懸命に認知症と向き合っているんだな…と改めて認識し、心強く感じました。このような地域のネットワークの必要性を感じる今日この頃。最近はケアマネージャーさんから直接相談を持ちかけられることも徐々に増え、それが内心とても嬉しいのです。ご期待に添えるかはわかりませんが、ぜひ気軽に声をおかけ下さい。

 自分なりにこれから更に知識を深めていきたい項目や領域もはっきりしており、よき師匠の面々にも恵まれているので、後はやるだけ。産休ボケの自分に喝~!ということで昨日の子供の幼稚園弁当はカツサンドです。キャラ弁を作るエネルギーは一滴も残っておりません。
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# by kasama-hospital | 2014-11-01 17:16 | 今日の出来事

産休前倒しのお詫び

 大変ご無沙汰しています。
 
【ご報告とお詫び】
 
 ご連絡が遅くなって大変恐縮です。
 
 当初は7月9日から産休予定でしたが、私事ながら6月18日に切迫早産で緊急入院となり、連続的に産休に入る形となってしまいました。
 
 外来で定期的に通院されている方、入院の方、そして新規もの忘れ外来受診を予定されていた方とそのご家族に対し、さぞご迷惑・ご不便をおかけしたことと思い、心からお詫び申し上げます。申し訳ございませんでした。

 10月中旬には復帰する予定ですので、その際にはご迷惑をおかけした分を取り戻すべく精進致します。お付き合いをよろしくお願い致します。
 
 茨城県にお二人のコウノメソッド実践医が登録されたことを、本当に嬉しく思います。早くどこかでお目にかかり、ご挨拶させて頂きたいです。
# by kasama-hospital | 2014-07-21 01:53 | 今日の出来事

種をまく(レジデントセミナー)

先日5月22日、茨城県立中央病院で行われたレジデントセミナーに出席し、研修医の先生方にお話する機会を頂きました。

30分でコウノメソッドについてのお話と言うのは、正直な話、ハードルが高く感じられました。これまでは診断編・治療編の2時間コースでお話することが多かったので。もう少し時間があれば…。しかし声をかけて下さったのは総合診療科の関義元先生。大学時代から培われた先輩後輩の間柄は、いわばのび太とジャイアンのようなもの(!)逆らえる訳がありません。悩んだ末に、認知症の中でも見落とされやすいレビー小体型とピック病の2疾患に絞り、診療についても一番伝えたいメッセージを強調して、駆け足でお話しました。

種をまく(レジデントセミナー)_e0320283_17342936.jpg


 研修医の先生方は、通常業務を終えた夜8時半から9時という疲れマックスであろう時間帯にも関わらず熱心に聞いて下さいました。終了後には学生さん、研修医の先生、そしてベテランの先生にまでお声をかけて頂き、本当にお話できてよかったと思いました。

 そしてこの話にはまだまだ嬉しいおまけが。今回のレクチャーを受けて、今後は中央病院の総合診療科の先生方と認知症の困った症例について一緒に検討する『The 認知症回診』の話が出ているのです。一人でも多くの研修医の先生に、自分の患者さんがよくなっていく姿を目の当たりにしてもらい、認知症は良くなるものだということを実感してもらえれば…。

 今回関先生には冒頭で「最近白土先生は認知症診療にのめり込んでおり…」とご紹介を頂きました。う~ん、自分自身では、いたってクールに事を進めているつもりですが。石橋を叩かずどんどん渡るおっちょこちょいな自分ですが、今回ばかりは自分の「よく考える前に行動する」習性に感謝。一つ階段を上がる度に新しい世界が見えていくようなワクワクした気持ちを味わっています。

 ゆくゆくは茨城県内のコウノメソッド実践医の数が増え、患者さんが長い距離を移動しなくても近くに相談できる医師がいる状況が望ましいですね。(現状では茨城県では実践医が一人のため、茨城県全域、のみならず最近は実践医のいない福島県からも患者さんが来て下さっているのが実情です。)医師としての自分を育ててくれている茨城県に、何とか恩返しができればと思っています。

関係者の皆々様、貴重な機会を本当にありがとうございました!
# by kasama-hospital | 2014-05-29 17:34 | 認知症・介護

今日も張り切って診療中


by kasama-hospital

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